ながいもの話 | |
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◆ ながいもの栄養 ながいもの主成分はデンプンです。 デンプン質は生食では消化が悪いので加熱して食べる事が多いのですが、ながいもはデンプン分解酵素アミラーゼ(ジアスターゼ)を大根の3〜4倍も含んでいるので、生で食べられます。 ながいものネバネバ成分はムチンです。 ムチンの効用には以下のものがあります。 ・粘膜(胃粘膜など)の保護・修復 ・たんぱく質の吸収を助ける → 体の回復力を高める ・風邪やインフルエンザなどの感染症にかかり難くする ・細胞を活性化して、老化を防ぐ ・血糖値の上昇を抑制する ・コレステロール値を低下させる ・便秘の改善 ジアスターゼ も ムチン も 熱に弱い ので、効果を十分に得るには生食がオススメです。 カリウム(余計な塩分を排出)を多く含む為、高血圧の予防にもなります。 ながいも(長芋)の栄養素(食材100g当たり) ・カロリー 65kcal ・亜鉛 0.3mg ・鉄 0.4mg ・カリウム 430mg ・ビタミンB1 0.1mg ・ビタミンC 6mg ・食物繊維 1.0g ◆ 保存方法 切っていないものは、新聞紙に包んで、風通しのよい所や冷暗所におくと、3〜4ヶ月は保存できます。 少し湿らせたおがくずや土に埋めると、更に長期保存できます。 切ったものは、切り口から水分が失われて変色していくので、切り口をラップで包んで冷蔵庫で保存して下さい。 4月になってもまだ残っていたら、新聞紙に包んで冷蔵庫で保管して下さい。 春先になると発芽活動が盛んになって、芽が出てきます。すぐに芽を摘み取っておくと芋が痩せません。(ちなみに無害です) すりおろしたものやせん切りしたものは、冷凍保存することができます。 ◆ かゆくなるのは ながいもを触ったり食べたりすると、手や口の周りがかゆくなるのは・・・ 原因は、皮の付近に含まれるシュウ酸カルシウムという物質です。 この物質の中には、長さ100ミクロンほどの鋭い針状の結晶が数十本あります。 その針状結晶が皮膚にくっつくと、とがった部分が皮膚の痒点《ようてん》を刺激してかゆみが起こります。 特に毒性は無いそうです。 このシュウ酸カルシウムは酸に弱い性質を持ちます。 予防には、前もって酢水やレモン汁を付けておきます。 かゆくなってしまった場合も、酢水やレモン汁を付けると、酸の力で針が溶け、かゆみが止まります。 ◆ 変色するのは ながいもが変色するのは、アクの成分の一つ、ポリフェノール系物質(ドーパミン)が原因です。 この物質は呼吸作用の代謝産物で、先端部分など細胞分裂が盛んな部分に多く含まれます。 見た目は悪いですが、一応無害だそうです。 切った物はすぐに酢水につけ、すりおろしたとろろには酢を2〜3摘入れると、変色を防ぐことができます。 地上部の茎が完全に枯れてから収穫するとアクの少ない長芋ができます。 ちなみに、ウチの長芋は首ギリギリのところ以外、変色しません。 すりおろして2日は大丈夫です。3日目は・・・やったことないです。 ◆ オススメの食べ方 栄養価を十分に生かすにはやっぱり生食がオススメです。 でも、煮てもホックリとした食感が楽しめます。 中途半端に火を通して、異なる食感を楽しむのもいいですね。 個人的には、素揚げした後に麻婆長芋風にするのが、現在のヒットです。 三日とろろ 東北地方(福島県という説も)の一部では、正月三日にとろろご飯やとろろ汁を食べる風習があるそうです。 七日の七草粥と同様、一年の健康を願う風習です。 とろろ酒 とろろに酒を合わせてすりのばし、塩少々を加えて、火にかけます。熱燗程度になるまでかき回し、冷めないうちに飲みます。 風邪などで体力が低下しているときにこれを飲むと、たまご酒よりも効果があるそうです。 福島県鳴子温泉の温泉神社では「とろろ酒」を飲む神事があるとか。 TOPページへ |
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